びじよん

もうすぐの話です。曽我部恵一の歌う「カレーライス」を聴きながら日記を書いているわたしは今23歳ですから、「もうすぐ」がすぐそこにあり、あと4ヶ月もしたら派遣の契約が満了になって、3年過ごしたあの会社ともお別れ、そのあとどうしよう、なんてことにならないように、慎重に、しっかりとしたびじよんを持ち、2,3社の練習を経てから本番にのぞめるよう今から就職活動をしなさいといわれ、わたしにはびじよんが全く見えないので、まるで迷路にまよいこんでしまった。暗い気持ちで食べたうどんはうまく喉をとおらず、器の中には卵と天かすにまみれたどろどろの、びじよんのかけらみたいのが3本残っているけれど、わたしはすでにお腹がいっぱいで食べれないから、きっと「びじよん」ってやつも見つからないんだわ、と思って耳をふさいで眠りについた。
明日も明後日も今日の延長上にあるというのに、どうして「もうすぐ」なんていうのよ。今日はずっと続かないの?