釣り大会にて2

ところで、皆さんは「潮が満ちる瞬間」に立ち会ったことがあるでしょうか。わたしはまたひとつ、自然の偉大な力をこの肌で感じることに成功したのでそれらをお伝えしたいと思い、今回筆をとりました。
潮が満ちるというのはつまり水かさが増すということですが(原理がよくわからないのでそういうことにします)、水かさが増すということはそれに至るための力が加わるということで、この力がとにかくものすごいものでありました。力は、水面だけでなく強い風までも巻き起こし一体に襲い掛かります。我々の乗った船は真ん中から2つにわかれていたのですが、わたしの乗っていた方は強風にあおられ船が水漏れし、床上浸水していました。それに気付かず毛布をひざにかけていたわたしは、夜8時半ころになってふと足が異常に冷たいことに気付きます。
そう、水は毛布をつたい、わたしの靴から靴下までをびしょ濡れにしていたのでした。(つづく)