今の会社には、過ごしてきた時間の分だけわたしという人間が蓄積されていて、離れることが現実味をおびてきた最近は、ふっと寂しい悲しい気持ちになる。

わたしはもう、4月からは9時に出社しないし、通い慣れたあの道も通らないし、あの人たちの多くにも会わないし、食堂でご飯を食べないし、バドミントンにも行かないし、これまでの生活はすっかり終わらせてしまう。そうした物理的な変化が及ぼす心と空間への影響は、中心にいるのが当人というだけで、共有された騒動ではあるけれど、新しくはじまることがらは必ずしも同じ人たちとは共有しません。

でも、わたしのいた場所にも新しい別の人がやってきて、4月からの日常にむけて準備しはじめるんだからおんなじ。もう昨日と今日がつながらないのが悲しいのかな。よくわからないけど寂しい。先生もそうですか? 先生の話が聞きたいです。