生きる人

家の近くにZAゼN BOYSが来るという話があって、そういえば大学生のときはナンバーGirlが来たわね、と思い出すとともに、仕事が定時でおわったので自転車をはしらせて行くことにした。ひさしぶりに乗る自転車はとても軽快にすすむので、それだけで気分が浮かれてしまう。
しかし、そもそもの目的は「生演奏のエネルギー」でありZAゼN BOYSさんのことはよく知らなかったので、3曲目が終わったくらいに「この人たちがZAゼN BOYSでいいんだよね・・?」と聞いたところ、おかしみが発生してしまった。これをわたしは甘んじて受け入れる。音楽としてはゆるい感じの方が好きなので、「NG」というフレーズの入った曲がよいと思って、激しい曲のときは心臓に音が入ってくる感じがして内臓を持っていかれそうになりこわかった。
終わったあと、人々はツェッペリンがどうとか言いあいながらライブの余韻を楽しんでいたけれど、わたしにはそういった知識に裏付けられた感想がないので寂しくなった。だから自転車を思いっきりこいで、気分をうんと加速させながら家路についた。