グラン・ブルー(完全版)

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会社の人が一緒に貸してくれたディープ・ブルーアトランティスも、はっきりいってしまえば環境ビデオのようにしか鑑賞することができなかったのだけれど、これは違いました。たぶんわたしが物語に引き込まれたのは、エンゾがスパゲッティを食べているときにお母さんがやって来るシーンがあったからで、ここで初めて物語に興味を持ったというか、「ジョアンナはいい子だ!」*1と思って好きになりました。このシーンがなければ退屈さに負けて眠っていたかもしれないくらいなので、あのスパゲッティのシーンにはとても意味があったと思います。また「笑い」という視点で見たときにも、これは「愛ゆえの笑い」*2であり、こうした愛は心を洗濯するのにも役立つのではないでしょうか。
ただし、ジャックはこわいところがあるので気をつけてください。会社の人はジャックのことを夢見がちといっていたけれど、夢見がちだなんてそんなかわいいもんじゃない、ラストは怪談とかよりも100倍くらいこわいです。そういった意味では、この話はラブストーリーにみせかけたホラーですね。

*1:エンゾのお母さんは自分以外の人が作ったスパゲッティを食べると怒るのでジョアンナがかわりに食べてあげた。

*2:ジョアンナがエンゾの分のスパゲッティを食べてあげているところへ、更にジョアンナの分のスパゲッティが運ばれてこり、ジョアンナ、エンゾ、お母さんという三角関係によるおかしみが発生。