先生の返事には「メールがいい」というようなことが書いてあった。わたしはそれを「メールがいいから好き」と解釈してうれしんでいる。

一瞬だけ、ホームページのことも話そうかと思ったけどやっぱり恥ずかしいのでやめた。あのホームページは呪われていると思う。なぜなら先生にあんまり誇らしく紹介できないし、できれば気持ち悪がられたくないというのと、あといろいろ勝手に書いてしまっているから言いにくいというのもあって、じゃあ話さなければいいということは理解できるのだけど、返事を読んで、先生はメールの向こうに日記の影を見ているのではないか? と考えてしまったから、考えてしまった以上、もしかしたら先生がよろこんでくれるかもしれない可能性を想像して、わたしは遅筆だからそれならその方がいいと思い、でもそれによって先生から返事が来なくなったらきっともう日記を書いていけないとも思って、あれこれ考えるうちになんかかんかが分裂した。

わたしたちは常に消費と生産を繰り返して生きており、あのすっかり馴染みのフレーズを拝借しては空回り、インターネットとインターネット外をわけるのに意味なんかないといって、同じにしてもいいくらいの時間を過ごしてきた2005年に別れを告げる。